地球滅亡からうまれた青空

女神ちゃん

2013年03月01日 01:44

地球滅亡の夢を見て目が覚めた
さっそく夢の本を手にしてみたが
どうも腑に落ちない
しかも滅亡の危機というのに
妙に落ち着き払って
お世話になった人らにお礼を言って布団に入って眠り滅亡を迎える
という周到さ
そして目が覚めたら(夢の中で)
朝日が差し込む部屋で
鳥のさえずりを窓の外に聞き
世界は終わっていなくてまだ続いている
けれどこれはほんとに現実なのか?
実はもう滅亡してしまって
意識だけになっていてそいつが夢を見せているのか??
というところで目が覚めた
愛読本の夢のメッセージを何度読んでも
どうもやっぱり腑に落ちない
半信半疑で遠足に出かけた

今年はやっぱり雪が多い
明日から3月というのにこの雪の深さ
全国的にそうなのかと思えば
今日おじゃました富山では例年と比べて極端に少ないと言う
青森県では除雪費19億円が底をついたというのに
県によって地域によってそんなに違うものなのか

暖かい陽気に道端の雪が溶け出し
すれ違うのがやっとなほどの細い道路に雪解け水が小さな川を作っていた
国道41号線をわずかにそれ高台へと上がったその地は
足元に神通川を横たえ
富山の町並みを立山連峰がぐるりと囲み
今日はかすんで見えなかったが遠くに富山湾も望めると言う場所にあった
そこからは氷見で上がる花火はもちろん
高岡や遠く魚津の花火まで一望できるという
今はあたり一面雪景色で
雪原にウサギや狸の足跡が縦横無尽に走り
それはそれで密かに心躍る風景だが
6月あたりの棚田の様子は圧巻だろう
そんなところにとんでもない人がいた
天才と言ってしまえばそれまでだけど
神様でもない教祖でもない
実業家というには生活が表に出すぎているし
単に自給自足という形で自分たちだけで満足して終わっている人らともまたぜんぜん違う
その地に足をつけ
そこで生きていく
という強い信念が足元から陽炎のようにゆらゆらと立ち上がっているかのような
そんなたたずまいの人だった
その方は早口でパワフルに次から次へと設備から歴史から
自分たちの暮らしぶりを話して見せてくれた
農をやりたくて都会から限界集落へと移り住んだ30年前
ゼロからのスタート
地元の人から赤軍かと疑われ
閉ざされるところから始まっているわけだから
ゼロどころかマイナスからのスタートだ
そんな中での出会いや結婚
そして子育てを通して地域の人たちも徐々に心を開いてくれ
心を通わせともに地域を育てていく
ここにさらっと書いてしまえばたった数行ですんでしまうことだが
誰でもできるわけでないその苦労は
越えて来た者でないとわからない
はかりしれない時間と努力があったと思う
それらはすべて
元来その人が持つ素質というか
氣というか
きっとそういったなにか天才的な要素が
それらを形成してきたわけで
今ここにあるすべてを物語っているのだな

人が人を動かし
地域を支え
地域が人を動かし
守り作る
という生き方
それができるのもまた「人」
なんだな



今日一日でいろんな人に出会い
いろんな人の話が聴けて
いろんな話をした
その出会いは
出来合いの表現ではもったいないほど新鮮で
けれどやっぱり開けた窓から心地よい風がすぅっと入ってくるように
ほんとに自然に私の身体の中を通り抜け
わずか数時間の滞在なのに
私の身体はよみがえったような
生き返ったような
そんな感覚になった

なにか硬く覆っていた角質のような古い表皮が
ぺりぺり
と剥がれてきたような
そこにも気付かなかった自分に気付いたような
そんな時間
地球滅亡の夢を見た朝と同じ一日とは思えないような
いやいや
だからこそそんな夢を見たんだな

コトン
と腑に落ちた青空








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