眠る夢を見て眠る

女神ちゃん

2013年05月29日 21:07

風呂入ったら気持ちいいのに
入るまでが面倒で面倒で
時間のかかることほど面倒くさい度が上がる
皿洗いも面倒やけどそんなのたいてい5分もかからないし、
アイロンがけもやっぱり5、6分だ
そこへくると風呂は5分10分ではすまない
ドボン
ザバ
とそれだけですむようなおじいさんに早くなりたい
母親がこれだけ面倒くさがるので
自然と娘も風呂に入るのを面倒くさがる

今まさにごろりと横になろうとする娘に
「風呂入りなさいよ。気持ちいいよ、風呂」
と連呼する
しかし母の思い届かず娘寝てしまう

入ってから寝たら楽なのに
と薄目開けて眠る娘を不憫に思う
毎晩思う


母も母で毎晩
「お風呂入っといで。気持ちいいよ」
と言われる 言われ続けている
面倒やけど入ったらそりゃ気持ちいいことは十分知っている
けれども渋る
面倒だから
けどなんだかんだいって
風邪でも引いてよほどの高熱でもない限り
必ずと言っていいほどわたしも娘も毎晩お風呂に入る
けれども毎晩渋る
毎晩風呂入れと言われる
毎晩渋る
毎晩入れと言われる

昔ドラえもんでこんなのがあった
のび太はよく眠る
眠っている間に夢の中で寝ている夢をみるくらいよく眠る
しかしあるとき気付く
一生のほとんどを眠ることに費やしてしまうであろう自分に腹を立てる
そして眠ることがもったいないと考える
寝てる時間に好きなことをやれたら自分だけの時間がたくさんできる、と
そこで例のごとくドラえもんに「こんなものないよね」と頼んでみる
ある あった
てけててん
一粒のむと一晩眠らなくてもぜんぜん眠気も来なく、
むしろ元気で快活に過ごせるようになる
みんなが寝静まった真夜中、のび太はひとり元気に町へくり出す

遊びたくりむちゃくちゃやる
けどひとりでおきててもつまんない
しずかちゃんがいない
ジャイアンやスネ夫がいないと空き地で草野球もできない
のび太はだんだん寂しくなる

ここで
その元気玉一粒は何でできているのか
ということは問題にはならない
当然合法的なものであろうはずがない
だって四次元ポケットからてけててんなのだから
それは置いといて

まぁいつものように
思ったほど楽しくもなかったのび太は元に戻してくれ、
とドラえもんに泣きつく
といったところ


「風呂に入れ」
と人に言われるたびに
わたしもなんとなくのび太の気持ちになる
一粒飲んだら風呂入ったみたいにきれいさっぱり疲れもとれるような
そんな一粒
ドラえもん持ってないよね??




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