ビー玉転がすように
時々
なんかの拍子になんでもないことをふと思い出すことがある
昔行った旅先の宿から見た夜の小さな街の街灯だとか
昔住んでいたアパートの一階のはしっこの佐々木さんだとか
従姉妹と遊んだ着せ替え人形のドレスだとか
いまはもういないじいちゃんに連れられて乗った地下鉄のシートとか
自転車であてもなく走った知らない町の知らない店先の玄関とか
旅先で入った喫茶店の壁のタイルだとか
堤防を走る車の助手席から眺めた青い河川敷とか
たいていそれらはなんかしらの匂いや光、景色によって
記憶の蓋を開けることで呼び覚まされるんであろうけど
たいして強く意識していた光景でもなく
それで特になにというわけでもないのだが
なんとなく懐かしい気持ちになり
帰れない場所が増えたなぁ
などとちょっとなんともいえない気持ちになり
やっぱり少しずつ前へ進んでいるのだな
進んでいくのだな
と思うのだ
そういえば
また今朝もパジャマ後ろ前で着てました
夕べ寝苦しかったわけだな
夕べ真夜中に見た映画のせいばっかりでもなかったちゅうわけで
またうたた寝してしまった
ふとんとんでおやすみなさい