ストーカー女、ミザリー 2
あるとすれば・・・
熱狂的アズミファンの彼女は同じく熱狂的ファンのわたしに対して、
なにか想像できないような暗い思いを抱いている
決して快くは思っていないような暗く重い感情
そんなふうにしか見えなかった
おかっぱ頭の、揃えられた前髪の下からのぞく深く暗い光は
憎悪の眼差しにしか見てとれなかった
アズミさんはそんなのは考えすぎ、気のせいやと言って
また気が向いたら見に来てな
と言ってくれた
わたしとしても同じファンとしてそんなふうには考えたくないし
かといって彼女のあの暗い目の光を忘れることができず
気も向かず
しばらくライブに行くのを控えることにした
ほんとに怖かった
ある夜着替えを取りに二階へあがった
開けたままのカーテンを引く手が止まった
電柱の下、LEDに照らされた彼女の姿があった
ひっっ!
慌ててカーテンを引いてへたり込んだ
それから外へ出るのも怖くなった
外出恐怖症となったわたしは仕事にも行けなくなった
カーテンを開けるのが怖い
当然買い物にもいけず
食欲もなく体力も気力も弱っていった
布団から出られない日々
インターホンが鳴っても出られるはずもなく
ただひたすらこもった
ある朝、トイレに行こうとしめまいがして足を滑らし、階段から落ちた
「たんぼちゃん、たんぼちゃん」
あ、アズミさんの声がする
「たんぼちゃん」
え?ここはどこ?アズミさんの声??
目を開けると白い天井の手前にぼやーっとアズミさんがわたしを覗き込んでいた
病院?
あ、アズミさん・・・!
とそのとき、
わたしを覗き込むアズミさんの肩越しに、もう一つの顔が覗き込んだ
彼女だった
≪終わり≫
*今朝見た夢です
「きゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!! いやぁあぁあぁぁ!!!!!!!!!」
と町内に響き渡る悲鳴を上げ、自分のその声に驚いて飛び起きて、
「ぎゃあぁあぁぁぁぁあっ!!!!!!!!!!!」
と叫んだわたしでした
はーつかれた
まじで
書いて二度疲れたわ