夜行列車
列車に乗っていた
列車だった
青い別珍のシートに向かい合った席には
誰か女の人が座っていて
それは母親だったのかもしれない
列車の外は真っ暗で
でもトンネルの中でないことだけはわかっていた
わたしはまだ子どもで
窓に映る自分の顔がぼやぁと歪んでいるのを眺め
これは夜だ
真っ暗な夜だ
と
もう引き返す列車には乗ることはないのだ
と
まだ子どものわたしは思ったのだ
列車だった
青い別珍のシートに向かい合った席には
誰か女の人が座っていて
それは母親だったのかもしれない
列車の外は真っ暗で
でもトンネルの中でないことだけはわかっていた
わたしはまだ子どもで
窓に映る自分の顔がぼやぁと歪んでいるのを眺め
これは夜だ
真っ暗な夜だ
と
もう引き返す列車には乗ることはないのだ
と
まだ子どものわたしは思ったのだ
Posted by 女神ちゃん at
◆2012年02月13日00:29
│スキマ