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夢の中の物語

「野うさぎの肉は食べないんだよ
 灰色うさぎの肉は食べないんだよ」

とベストを着た少年が言った


女の子は
泥のついた赤いワンピースのポケットから石ころをとり出した

「この石であの屋台のアメを買って」

と言った


少年は石段をひとつ飛ばしに七段降りて振り向いた
手には石ころがみっつ


石段の先には広場があって 周りは杉の木で覆われている
杉の木の林の中に 広場があった

広場には屋台が出ていた

少年はベストのポケットに石ころをつっこんだ

女の子は一番下から二段目の石段の端っこにちょこんと座った


広島焼き

バナナチョコ

ヨーヨー

りんごあめ



少年はポケットの石ころを探りながら屋台と人の間を歩いた

人に紛れて角が見えてるのも歩いていた


鱗をかくし忘れたのも


カステラの屋台のおじさんは黒い尻尾が生えてて
その後ろで生地を混ぜているおばさんは手に水かきがあった


べっこうあめ


みどりやきいろ おれんじ、ぴんく
竹の棒に絡まった甘い匂い

少年は足を止めた


透きとおって向こう側が見える
耳がぴんと立ったおじさんが器用にアメを棒に絡ませて金魚だの熊だのつくっている

「おじさん なんでも作れる?」

「あぁ なんでもできるよ」


おじさんはそういってメリーゴーランドをつくった
本屋をつくった
ハンバーガー屋をつくった
花屋もパン屋もつくった

「なにがほしい」

とおじさんは聞いた

「野うさぎのアメがほしい」

と少年は答えた

「まってな」

そういっておじさんは溶けてった


少年は石ころをみっつ

ベストのポケットからとりだして店主のいない屋台のカウンターに置くと

棒についた野うさぎのアメを持って石段に向かって走っていった




  

Posted by 女神ちゃん at ◆2011年03月20日23:46スキマ

午睡

おはようございます
先ほど起きました
といっても昼寝じゃないです だから午睡じゃないです
こんなときにこんなこと言ってはなんですが、なんだか神経が休みたがってるようです

わたしの文には「ちょうど」という言葉がよく出てくるなぁ と今日思いました
「ちょうど」
ちょうど なんてことはないです
絶対 も

ちょうど と 絶対

「今年の夏は暑いなぁ、と思っとったら急に寒くなって。ちょうどいいってのがないいなぁ?」
とか
「雪が降らんでありがたいと思っとったら、ひどい凍みるんやもな、今年は。ちょうどいいってのがないなぁ?」
とか

「ちょうど」てなんでしょうか


「ちょうど〇〇のようにみえる」

こういう場合の「ちょうど」はよく使います

あぁたぶんこっちです
こっちの「ちょうど」です

でなくて
もひとつの「ちょうど」です

きちんとしてなくて、でもいい加減はきらいで
白黒はっきりしてないといややけど、あいまいな自分もいる
食べすぎ注意と思うのに腹いっぱい食べてしまう
こいコーヒーが飲みたい
冬なんだから当たり前なのに、寒い寒いとストーブ焚いてこたつにもぐりこむ
寝ても寝ても眠いと思えば 寝ようと思っても寝付けない すぐ目が覚める
追うと逃げられる
引くと追われる
熱いと思って水を足すとぬるくなる 肩まで浸かりたいけど肩まで浸かるとしんどくなる
これお風呂
飲み足りないと思って飲みすぎる
さびしいのにひとりになりたがる

「ちょうど」
むずかしいです


さて次は「絶対」

「絶対あの人はわたしのこと許してくれん」

「絶対いいことあるって」

「絶対原発は壊れません」


「絶対」なんて

なんていい加減なんでしょ
ありえません


でも絶対
原発は作りません
これ以上

の「絶対」は絶対ある


結論

「ちょうど」なんて「絶対」ない

けど

「絶対」と誓いをたてる「ちょうど」のときがあります





あぁ 寝ぼけてます  

まだ  



再び 午睡に入ります


わざわざ読んでくださった方、すいませんえん









  

Posted by 女神ちゃん at ◆2011年03月20日14:47スキマ

縁どり

まだ明るいうちから上がったお月さんは


東の空から頭の上を通り


西の空へ



黒い静かな伴奏に


窓際のヒヤシンスを連れて



夜の終わりがくる前に


ぼくたちはここを出よう


  

Posted by 女神ちゃん at ◆2011年03月20日04:15スキマ

ちょうど 

失った月をおいかけるように

ぼくたちは

海岸線を歩いていた


白い泡が打ち寄せて

砕けたぼくのかけらを

運んでいく


月を失った同胞は

さらわれたかけらを呼ぶように

引き寄せられて

たぐりよせられて


そしていつか

あの場所へと帰っていく


ぼくたちが産まれた

あの場所へ


  

Posted by 女神ちゃん at ◆2011年03月20日04:06スキマ

それでも

満月をむかへるのがこんなにつらいのははじめてかもしれない

あの日から


ぽかっと穴があいて

ちょうど月を失ってしまったようだ


そんなに



弱いぼくじゃなかったはずなのに

広がる黒い空の中に

月の残した丸い影のない穴が


ぽかっと

口をあけて



ぼくを

飲み込もうと


真っ黒に口をあけて

じっとぼくを見ていた











  

Posted by 女神ちゃん at ◆2011年03月20日01:19スキマ